out frame 古町の家

敷地は、歴史ある港町に建つ、三方を住宅に囲まれた環境である。
外壁の約3.5m四方に切り抜かれた印象的なフレームは、プライバシーを確保しながら、風と自然光を取り込むための意匠である。
そのフレームの内側には、住空間との中間領域として庭と広いテラスを設けた。
内と外の緩やかな境界は、住空間に広がりを持たせることができ、周囲の建物に左右されず、陽の光の中でくつろぐことができる開放的なプライバシー空間となる。

2階のLDKは、テラスと庭に向けてガラス張りの空間であり、勾配天井が暮らしに安定感をもたらしながらも、外に広がりを感じ、さわやかな風と自然光の心地さを感じられる。

ファサードのインパクトだけではない空間設計によって、日々の暮らしや季節が変わりゆく中で様々な表情を持つ住宅となった。