Residence | 12.03
『黒の家』
面積は56坪。しかし、東西方向に極端に細長い三角形の変形地での計画。
三角敷地で建築の体積を最大限確保するため、斜辺に沿うよう平面を雁行させてい
る。この雁行平面は同時に、ファサードのボリュームを分割しコンパクトに見せる
ことができ、密集した街並みの中に適切なスケール感をもたらした。
またプライバシーの確保においては、前面道路からの視線を遮る目的で、壁を建築
本体から延長しプライベート空間を切り取っている。
緩勾配の切妻屋根をのせ、色調を黒で統一した外観は、まるで、昔からそこに建ち
続けているかのような振る舞いである。