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変形地での建築

今回の計画地は
西大通りと旧116に挟まれた、高台に造成された昔ながらの土地である。
商業店舗や大通りの至近にありながら閑静な雰囲気の住宅街なのは、
旧116から斜面を300mほどずっと登る事による、
目に見えない心理的境界が存在している。
ただ、高台という特性上、越後平野を見渡せる程の場所にありながら、
20年以上長きにわたり空地となっていた場所は、
周囲の樹木が育ち、一段下がった敷地に建てられた家の棟が景観を遮っていた。

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一瞬見ただけでは、遠景を望めるかわからない土地だが晴れた日には、
その木々の間から越後平野、更に奥の越後山脈が見渡せるほどの 景色が広がっている。
また、周囲の建物が近接していても太陽の動線上は開けているので
日光は一日を通して気持ちよく降り注ぎ、家族が常にいる部屋には
その陰影が時間を変えて壁や床に綺麗に映し出されるであろう。
また、袋小路の奥にある敷地なので隣近所の住民しか使わない前面道路は、
子供の遊び場としても安全面が確保されているといえる土地ともいえる。
土地探しを依頼することにより、その土地の本質を最大限に考慮し、
建物で良きところはさらに良く、不安要素は期待へと変貌を遂げることができる。